Story

太陽の支配する世界、ステンダナム。 そこに住む神々の治めるエリアは太陽によって厳しく管理されていた。

数の豊富な水の女神たちは、命令があれば日照りが続くエリアや干ばつのエリアに生贄として、身を捧げなければならないという掟があった。生け贄は太陽によって取り込まれ雨を恵む元となる。

エイムスもそんな運命を背負う水の女神のひとリだった。

エイムスたち水の女神が住まう水林の泉。女神たちはそこから出たことがなく、閉ざされた共同体の中で悲しい運命を受け入れていた。そして彼女たちは、子を創り出す時に自らの命(エナジ−)を使うため、家族という概念を持ち合わせていなかった。

無気力に過ごす女神も多かったが、その中で笑顔を絶やさず明るいオーラを振りまく女神がいた。

彼女の名はサラティメ。

明日消えるかもしれない命で彼女の明るさを嫌がる者もいたが、エイムスはサラティメがもつ他の女神たちにはない魅力に惹かれ、姉のように彼女を慕っていた。

そんな中、別れは突然訪れる。 サラティメは生贄として太陽に取り込まれてしまう。

別れの言葉を交わす機会も与えられないまま、サラティメは笑顔で消えていった。

残されたエイムスの衝撃は大きかった。これまで、生贄のことは避けられない運命(さだめ)として受け止めていたが、サラティメがいなくなった穴は大きく、一つの命の大きさを思い知る。
しかし、現実に代わりはたくさんいて、自分もその中のひとり。エイムスの心に自分が存在していることへの疑問が生まれる。

「何のために生まれたの?」

答えは見つからないまま…

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